画家の八字を研究する(その8)【四柱推命】
今回は、画家のアンリ・ルソーの四柱八字を研究してみたいと思います。
アンリ・ルソーの四柱推命
八字から分かること
アンリ・ルソー:男性:1844年5月21日午前1時00分:フランスのマイエンヌ県ラヴァル生まれ:均時差を考慮すると真太陽時での生時は午前1時3分頃:天王星人(辰巳):
ルソーの生年月日と生まれた時刻は、Astro databaseというサイトで検索しました。
ルソーの八字(命式)は次のようになります。
- 時 日 月 年
- 己 辛 己 甲
- 丑 丑 巳 辰
小山内式の蔵干を採用すると、この八字の地支は次のように書き換えることができます。
- 通変での表示
- 時 日 月 年 時 日 月 年 (比=比劫の略)
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 (食=食傷の略)
- ↓ ↓ (官=官殺の略)
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 (矢印=剋の略)
強い特徴がある八字には見えません。つまりは、推命しにくい八字です。
日干の強弱の判断
まず、月支が「丙」なので、この八字は火旺(すいおう=火が旺じている)になります。
日干の辛は「旺(5)相(4)死(1)囚(2)休(3)」の「死(1)」で最弱です。
また、この八字の「己」は「相(4)」で強いです。
また、この八字の「丙」は「旺(5)」で最強(旺盛)です。
また、この八字の「癸」は「囚(2)」で弱いです。
また、この八字の「甲」と「乙」は「休(3)」で強くも弱くもない並みの状態です。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
ここから日干の強弱の判断に入ります。
日干「辛」は強い「己」に囲まれていますが、
月干「己」は「甲」に剋(こく)されているので、力量を日干に供給することができなくなっています。
時干「己」は日干に力量を供給してくれると思いますが、時支「癸」を剋しているので、その供給も滞(とどこお)ることがありそうです。
そして、最弱の日干「辛」は日支「癸」に力量を洩(も)らしています。
以上の力量のやり取りを総合的に考慮しますと、日干「辛」は身弱になると思います。
よって、大運では「金」と「土」が吉になります。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
アンリ・ルソーの気質
日干に隣接する通変は、食傷、印、印になります。
隣接する通変とは、日干の左右および下にある通変のことです。
この隣接する通変がこの人の気質に最も影響すると考えられています。
食傷のキーワード:子供のような自由な精神、表現力、発散力、行動力、対応力・コミュ力、サービス精神、出力タイプ=生み出す、閃(ひらめ)き、アイディア、創作、創意工夫、技、技術、匠(たくみ)、職人系=手に職系、手が器用、飲み込みが早い、鋭い感性・直感・洞察力、センス、美学、美意識、趣味、遊び心、娯楽、やりたい放題、言いたい放題、子供っぽい、子供、口達者、毒舌?、言語系、思想系、接客業・サービス業・企画系・営業系、やりたい事しかしたがらない、赴(おもむ)くままに面白い事をしたい、つまらない事・人を避ける、楽しいか楽しくないかが判断基準(原動力)になる、内面が思わず外に洩(も)れ出る=衝動性=自ずと言葉が出る・体が動く、スピード(速い)、せっかち、衝動性、考えが浅い、うかつ、不注意、怪我、無計画、無責任、多動、没頭、反射神経、(才能)発揮、(ストレス)発散、スポーツ・ダンス・武術・音楽・演劇・美術・ファッション・美容・ゲーム・物書き・芸術・料理・旅行・物造り、自分を取り戻す動き、ポジティブ思考(前向き・楽観性・自発性)、新しい価値観を生み出す、転職が多い、訴訟、社会の型や枠組みから外れる。
印のキーワード:好奇心、自分の興味関心に従う、自分を豊かにする、マニア、研究心、専門性、一芸に秀でる、資格、受賞・勲章、入力タイプ=吸収力・知識欲、教育、教養、文化伝統、先生業、文脈重視=歴史好き、丁寧な仕事ぶり、正統派、規則正しい(生活)、慎重、安定志向、リスク回避、保証を求める・保険をかける、意識が内に向く=自分の世界=籠(こも)る=孤立(=ASD的な傾向)、深い思考力、懐疑心、考え過ぎて結局動けない、ノイローゼ、マイペース、ユニーク、個性派、やや変わり者、独特、自己愛、ナルシシスト、カリスマ性、利己的(我がまま、保身)、えり好みする、気難しい、プライドが高い、人気運、引き立て運、愛されキャラ、(ゆっくりマイペース?)、生理的欲求、快楽主義、依存、中毒、偏食、他者利用=他力、甘え上手、自分でやらない、努力や競争が嫌い、楽をしたい、自分の都合で休息をとる、多様性、開放性が高い(芸術性)、受け入れる、享受、飽き性、多忙?、システム(社会や家系)からの恩恵、システム(社会や家系)との調和、感謝、主観的(他人には理解できない個人的感覚=クオリア)、哲学、意味付け、精神世界、儀式・作法、スピリチュアル、不思議系、占い、宗教、信仰心。
これらのキーワードの内、どれが現実の事象として現れるかは分かりません。
ただ、良い事象が現れるか悪い事象が現れるかは五行の強弱からだいたい分かることもあります。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
この八字の己「印」は強いのですが、剋されていたり、剋していたりで今一強さはないように見えます。
ただ、力量的な強さはなくとも、「印」が2つも日干に隣接しているので、「印」の特徴が良くも悪くもよく現れる可能性があると思います。
月干の「印」は「財」に剋されているので、「財」の性質を帯(お)びた「印」になるかもしれません。
「印」が「財」の性質を帯びると、主観性(内向き)と客観性(外向き)が混じり合う感じになると思います。
また、「印」が「財」の性質を帯びると、戦略的思考になるのではないかと私は思っています。
実際に、ルソーは戦略的に軍隊に入隊しています。
また、年柱は天干も地支も「木」の五行であり、通根しているので、強さがあると思います。
なお、「食傷」と「印」が隣接する方は次の傾向が現れ易いそうです:
個性的、自由人、人に合わせない、マイペース、独立志向、上司に逆らう、自営業向き、協調性なし、曲者。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
年干の解釈
年干(=人生の方向性や家系)が「財」なので、ルソーは「理想の外的状態(目標)を追い求める戦略的な人生」になる傾向が強いのではないかと予想されます。
そして、年干「財」のキーワードは、「計画性」「目標の実現化」「円滑に回す」「システム形成(家庭・起業・理論構築)」「統治」「エンターテイナー」「財(=お金に関わる事象)」などになると思っています。
以下で紹介するように、ルソーは子供の頃の「画家になりたい」と言う夢を叶えた人物です。
また、彼の人生はお金に関わるトラブルや事件が頻発します。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
五行周流?
この八字は一応全ての五行が出揃っています。
五行が全て出揃うと次の傾向が現れ易いかもしれません:
何でもできてしまう;苦手な事が少ない;良い子が多い;人間関係の悩みが比較的少ない;苦手な人があまりいない;寛容;美人美男が多い;偏屈さがなく、常識的で、誰とでもうまく付き合える調整能力がある;心身ともに健康で長生きしやすい;どの環境でも比較的適応できる;好き嫌いが少ない;凡人。
以下で紹介するように、ルソーは決して万能タイプではなく、デッサンと音楽が得意な特化型だったようです。
ただ、確かに、ルソーは「寛容で人間関係の悩みが比較的少ないタイプ」だったようです。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
「天地の剋」
この八字は時柱に天干と地支の間に剋があるので、次の傾向が現れるかもしれません:
二面性、異常と異能、創発、柱の不安定さ。
Geminiによると、確かに、ルソーは絵や音楽の高い才能がある一方で、度を越したお人好しで世間知らずだったそうです。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
「地支の剋」
また、この八字は月支と日支の間に剋があるので、次の傾向が現れるかもしれません:
活動基盤の問題、家庭の問題、健康の問題、身近な人々との不調和、「雨降って地固まる」的な事象に関わる、長続きしない不安定な活動や生活、リスクの高い行動や活動、戦い、挑戦、勝負、試合、争い、対立、矛盾、理不尽、公私の不調和・ミスマッチ・不一致、不和、確執、不仲、軋轢(あつれき)、齟齬(そご)、大事を引き起こす原動力、生活・行動・習慣・体調・健康の大変化・大転換、価値観の変化・認知領域の拡張(→生成と発展へ)。
Geminiによると、ルソーが7〜8歳の頃に父親が多額の借金を抱えて破産し、一家は立派な家を借金のカタとして没収されたそうです。
さらに、両親は職を求めて町を離れましたが、ルソーは地元の高等中学に寄宿生として一人残されることになったそうです。
また、晩年には知人に利用されて銀行詐欺事件に巻き込まれ、危(あや)うく投獄されかけたそうです。
また、20年以上勤めた税関を退職し、受け取れる年金はごくわずかでしたが、「自分は偉大な画家になる」という強い確信から、絵に専念する決断を下したそうです。
ここから極貧生活が始まったそうです。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
「木火の陽気」と「金水の陰気」
この八字には「木火の塊(かたまり)」と「金水の塊」があります。
「木火の塊」があると次の「木火の陽気」の傾向が現れ易いかもしれません:
成長、上昇志向、活発、開放的、表舞台、積極的。
また、「金水の塊」があると次の「金水の陰気」傾向が現れ易いかもしれません:
冷静沈着、知性的、洗練化、深化、裏舞台、控え目。
以下で紹介するように、ルソーは人物としては「木火の陽気」の傾向が良く出ていると思いますが、彼の絵画には「金水の陰気」の傾向も現れている気がします。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
最強の五行
この八字の最強の五行を判断するのはとても難しいです。
通根・透干しているので「木」が最強でしょうか。
「丙火(へいか)」は最強ですが、地支で一つしかありません。
強い「己土(きど)」が2つありますが、どちらも弱められているので、最強とは言えないと思います。
「辛金(しんきん)」は剋されたり剋したりしていないので、最弱とは言え相対的には強さがあるように見えます。
木の病気=肝臓、目、脳神経系、頭、メンタル、精神病、睡眠、筋(=神経,腱,筋膜).
木のキーワード:生命力=伸びる力、躍動・うごめき、始動、前進・進展、(ゆっくりと)成長、上昇志向、(長期的な)目標、(長期的な)ビジョン、理想を抱く、実直真面目、正直、誠実、不器用、リーダーシップがある、上下関係、情緒性、情緒的、感情や気持ちを重視、感情的、感動する・させる、情に流され易い、情に弱い、情に厚い、人間性・人間らしさ、人情味、義理人情、人間味・人間臭さ、仁(=思いやり・優しさ)、「動物を可愛がるのも木、動物を虐待するのも木」、情け容赦ない、情にほだされる、情をかける、温かみ、非合理(=回り道)、非結果主義(=人間性・人柄・努力・道徳観・過程・物語性を重視)、有機物的(有機的)、人との繋(つな)がり、ネットワーク、仲間、縁、調和性、協調性、共感力、絆、友情、自己組織化?、しなやかさ(柔軟性)、感覚派、気分、思い付き、閃(ひらめ)き、妄想、創造性(発想力)、始まり、スタート、新しい物好き、新奇性、革新的、新進気鋭、若々しい、快楽、だらしなさ、ぐだぐだ、いい加減、曖昧、優柔不断、繁殖。
土の病気=胃 、口、鼻、消化器系、すい臓、食道、胆のう、皮膚、脂肪、筋肉.
土のキーワード:信念の不変・不動(=一貫性、動じない、自分を変えない、自分は動かない)、頑固(=固定観念が強い、融通が利かない、腰が重い、留まる、腐らせる、同じ事の繰り返し、ルーティン化、こだわりが強い、強情)、バランスを取る、均衡を保つ、維持、保持、恒常性(=一定の状態に保つ)、回復力=復元力=修復力=元に戻す、調節・調整、人との適度な距離感、中庸(=中性的・中立性)、柔和=穏やか、マイペース、安定感、安心感、信頼・信用、地に足がついた人、現実的、堅実、落ち着いた雰囲気、地味、保守的、地道(=コツコツ型、着実、完遂力、反復積み重ね)、集める・守る・育てる、包容力、集いの「場(空間)」を作る、古い物・古典・歴史的な物との縁、伝統文化、記憶、(複合体?、複雑系?、単純と言うよりは複雑な性格?)、全体性・全体化力=落ち着かせる・安定化させる・定着させる=包括・統括、中央、要、拠点、器、基盤、母体、土台、安全地帯、安定地、安定期、インフラ、プラットフォーム、空間の性質=何も無い「場」であり何でも有る「場」でもある=「形あり」でもあり「形なし」でもあるもの。
金の病気=肺、鼻、喉、呼吸器系、腸(大腸,小腸)、免疫系(アレルギー反応)、骨、腰.
金のキーワード:真・善・美に対する感覚が研ぎ澄まされている・鋭い、道理、正義、美、美意識、審美眼、弁別性、判断基準の確立(=グレーなものを白か黒かに分ける、真か偽か、善か悪か、美か醜か、世界の分節、判別能力、識別力)、手際よく捌(さば)く・裁く、攻撃性(人に噛み付く、鋭さ、鋭利、戦(いくさ))、番人(監視、見張り)、観察力・分析力、判断力(果断果決・即断即決)、取捨選択、瞬発力、直感力、記憶、経験主義(=理論や定説よりも自分の経験を重視、経験から学ぶ)、パターン認識力=具体から抽象へ=帰納的思考力、ボトムアップ型(=下から上へ、下剋上、逆ピラミッド型)、収斂(=絞り込む、洗練化、精緻化、美化、整理整頓、シンプル化、コンパクト化、記号化、凝縮)、加工=変形・整形=技術系、無機物的(=機械的、ロボット、コンピュータ)、論理性、合理性、デジタル思考(白か黒か、0か100か、割り切る、極端、明確な定義を好む、完璧主義=完全なものを求める、潔癖?)、クール、冷徹さ、残虐性、非情(=感情に左右されない)、過剰反応、自己免疫疾患(=自分をも攻撃してしまう、精神・神経を削る)。
その他の五行のキーワードについてはこちらのページをご覧下さい。
以上が八字から私が読み取れる極めて抽象的な情報です。
残念ながら、具体的な事象として何が現れるかは、なかなか分かりません。ご本人との対話が必要になります。
大運から分かること
アンリ・ルソーの大運は次のようになります。
- 5 15 25 35 45 55 65 75 85(歳)
- 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁 戊
- 午 未 申 酉 戌 亥 子 丑 寅
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
そして、小山内流の蔵干を採用すると、大運の地支は次の様に書き換えることができます。
5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67 75 79
庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙 丁 丁
丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇 癸〇 己〇
ここで〇には色々な意味があるのですが、例えば、独創性や才能(専門性)が発揮される可能性がある時期になります。(ただ環境が整った場合の話になります。)
なお、〇の詳しい説明は、こちらのYouTubeをご覧下さい。
〇の予想が妥当なものであったかは、以下の年表のところで検証します。
健康面
上述のように、ルソーは、大運で「金」か「土」が巡ると「五行のバランス」が整うことが分かりました。
5歳から54歳まで大運で「金」か「土」が巡るので、ルソーは比較的体調が良かったのではないかと予想されます。
Geminiによると、ルソーの生涯を通じての健康状態は、結論から言えば「非常に頑健で、体力のある健康なタイプ」でしたとのことです。
肉体的には非常に健康だったルソーですが、66歳での彼の死因は、長年の持病や肉体の衰弱によるものではなく、「足の小さな傷の放置」という、彼の性格的な弱点(現実の物理的な危機に対する無頓着さ)が引き起こしたものでしたとのことです。
1910年の夏、彼は足に小さな傷(切り傷や感染症など)を負いましたが、医者に行くお金を惜しんだのか、あるいはいつものように「大したことはない」と思い込んだのか、そのまま放置してしまいます。
結果として傷口から細菌が入り、壊疽(えそ)および敗血症を引き起こしました。
慌てて貧困者向けの無料病院(ネッケル病院)に担ぎ込まれましたが手遅れであり、そのまま息を引き取りました。
なお、感染症や事故などの偶然性の関わる事象は四柱推命では推命できないと考えられています。
アンリ・ルソーの人生
アンリ・ルソーの年表
Gemini3によると、ルソーの年表は次のようになります。
| 1844年 | 0歳 | 5月21日、フランス北西部の町ラヴァルにて、ブリキ職人の父のもとに生まれる。生家は中世の城門の塔に組み込まれた珍しい建物だった。 |
| 1851年頃 | 7歳 | 父親の事業が失敗して破産。生家を差し押さえられ、両親は借金逃れのため町を離れる。ルソーはラヴァル高等中学(リセ)に寄宿生として一人残され、孤独な少年時代を送る。 |
| 1860年 | 16歳 | デッサンと声楽の科目で学校から賞を受ける。しかし、極度の貧困により学費が払えなくなり、高校を中退。家族のいるアンジェへ移住する。 |
| 1861年 | 17歳 | 日々の生活費を稼ぐため、アンジェの法律事務所(公証人役場)で書記見習いとして働き始める。 |
| 1863年 | 19歳 | 勤務先の法律事務所で、少額の現金(20フラン)と切手を盗む横領事件を起こす。 |
| 1864年 | 20歳 | 窃盗罪での投獄を免れるため、第51歩兵連隊に7年間の志願兵として入隊。軍楽隊に所属し管楽器を担当する。この時期、メキシコ遠征からの帰還兵から熱帯のジャングルの話を聞き、強烈なインスピレーションを受ける。 |
| 1868年 | 24歳 | 父親が死去。未亡人となった母親を養うという名目で軍隊を早期除隊され、パリへ移住する。 |
| 1869年 | 25歳 | 15歳のクレマンス・ボワタールと結婚。執行吏(裁判所の廷吏)の助手として働き始める。 |
| 1871年 | 27歳 | 妻の親族のコネクションにより「パリ入市税関吏」として就職。この頃から安定した公務員生活の傍ら、休日の「日曜画家」として独学で絵を描き始める。 |
| 1884年 | 40歳 | アカデミーの画家フェリックス=オーギュスト・クレマンの勧めで「模写許可証」を取得し、ルーヴル美術館等で名画の模写を始める。プロの画家を志す大きな転機となる。 |
| 1886年 | 42歳 | 審査のない「アンデパンダン展」に初出品。以降、亡くなる年まで毎年欠かさず出品を続けるが、大衆や批評家からは「下手くそな子供の絵」として激しく嘲笑され続ける。 |
| 1888年 | 44歳 | 最愛の最初の妻、クレマンスが結核で死去。後に彼女に捧げるワルツ『クレマンス』を作曲する。 |
| 1891年 | 47歳 | 初のジャングル画となる『熱帯嵐のなかのトラ(不意打ち!)』を発表するが、当時は全く評価されなかった。 |
| 1893年 | 49歳 | 20年以上勤めた税関を早期退職し、わずかな年金を頼りに専業画家となる。極貧生活が始まり、絵と食料を物々交換するなどして食いつなぐ。 |
| 1897年 | 53歳 | 代表作『眠れるジプシー女』を発表。故郷のラヴァル市に買い取りを打診するが、価値を認められず拒否される。 |
| 1899年 | 55歳 | 未亡人ジョゼフィーヌ・ヌーリーと再婚する。 |
| 1903年 | 59歳 | 二番目の妻ジョゼフィーヌが死去。再び孤独な生活となる。 |
| 1905年 | 61歳 | 「サロン・ドートンヌ」に大作『飢えたライオン』を出品。マティスやドランらと同じ部屋に展示されたことで、ピカソをはじめとする若き前衛画家たちから熱烈な評価を受け始める。 |
| 1907年 | 63歳 | 知人の元音楽家に騙され、偽造小切手を銀行で換金する詐欺事件の片棒を担がされ逮捕される。裁判で「現実世界を理解できない幼児のような知能」であると弁明され、情状酌量で執行猶予となる。代表作『蛇使いの女』を発表。 |
| 1908年 | 64歳 | ピカソが自身のアトリエ「洗濯船」にて、ルソーを主賓として讃える伝説的な晩餐会「ルソーの夜会」を開催。生涯最大の栄誉を味わう。 |
| 1910年 | 66歳 | 最後のアンデパンダン展に集大成となる最大級の傑作『夢』を出品。同年9月2日、足の傷が原因で壊疽(えそ)を起こし、貧困者向けのネッケル病院で敗血症により死去。 |
- 5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67
- 庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙
- 丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
ルソーは19歳の時に横領事件を引き起こしますが、これは大運の「比劫」と「印」が関係しているかもしれません。
と言うのは「比劫=気が大きくなる」「印=他者利用、快楽主義」だからです。
18歳までは火旺の官殺が大運で巡っていましたが、19歳からは土旺の印が大運で巡ることになります。
「官殺=ルールや規律に従う、正義感」です。
ただ、金にも「正義」という象意がありますが。
ルソーは27歳から「日曜画家」として独学で絵を描き始めますが、やはり大運で5歳から続く「金」の五行のためでしょうか。
と言うのは「金=美、美意識」だからです。なお、「比劫=自己流・独学」です。
さらに、25歳から44歳まで大運で水「食傷」が巡ることも絵を描き始めたことに関係している気がします。
と言うのは「食傷=趣味、表現力、発散力、センス、衝動性」だからです。
ルソーは49歳の時に、20年以上勤めた税関を早期退職し、わずかな年金を頼りに専業画家となりますが、
49歳はちょうど大運が「金旺」から「土旺」に変わる時期です。
金「比劫」の「継続力」「自力で頑張る」の時期から、土「印」の「自分を豊かにする」「専門性」「主観性」の時期へ変わるタイミングで専業画家になっているのは興味深いです。
アンリ・ルソーの代表作
Geminiによると、アンリ・ルソーの代表作は次の様になります。
| 47歳 | 『熱帯嵐のなかのトラ(不意打ち!)』 | ルソーが初めて描いた「ジャングルの絵」です。実際に熱帯に行ったことのない彼が、パリの植物園での観察や図鑑、雑誌の挿絵などを組み合わせて、独自の想像力だけでジャングルを創造した記念碑的な作品です。発表当時は全く評価されず、次にジャングル画を描くまで約10年の空白期間が生まれます。 |
| 53歳 | 『眠れるジプシー女』 | 月明かりの砂漠で眠るジプシーの女性と、彼女を見下ろすライオンを描いた幻想的な作品です。遠近法を無視した平面的な表現や、重力を感じさせない不思議な浮遊感があり、シュルレアリスム(超現実主義)を先取りしたような不気味なほどの静けさを持っています。ルソーの全作品の中でも特に謎めいた傑作とされています。 |
| 61歳 | 『飢えたライオン』 | この年の「サロン・ドートンヌ」に出品され、ルソーの運命を大きく変えた大作です。この絵がマティスやドランといった強烈な色彩を用いる若き前衛画家たち(フォーヴィスム=野獣派)の作品と同じ部屋に展示されたことで、ピカソやアポリネールら最先端の芸術家たちがルソーの天才的な表現力に気づくきっかけとなりました。 |
| 63歳 | 『蛇使いの女』 | 画家ロベール・ドローネーの母親からの依頼(注文)を受けて描かれた作品です。ルソーが「他者からの正式な依頼」で大作を描いた珍しい例です。黒いシルエットで描かれた蛇使いの女と、それに魅入られる動物たちが鬱蒼としたジャングルの中に浮かび上がる、極めて神秘的で詩的な世界観が完成しています。 |
| 65歳 | 『夢』 | ルソーの生涯の集大成であり、最後のアンデパンダン展に出品された最大級の作品(縦2m×横3m弱)です。密林の中に赤いベルベットの長椅子が置かれ、その上で全裸の女性(かつての恋人ヤドヴィガ)がまどろんでいるという、現実と空想が完全に融合した圧倒的な光景が描かれています。彼の脳内にだけ存在した「内なるジャングル」が、最も美しく完璧な形で出力された最高傑作です。 |
- 5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67
- 庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙
- 丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
確かに、ルソーは、独創性や才能(専門性)が発揮される可能性がある〇が付く時期に代表作を発表しています。
ただ、〇による推命はかなりアバウトで、19歳から84歳まで〇の時期が続くので、ピンポイントの推命を求める方には不満足かもしれません。
アンリ・ルソーの性格・人柄
Geminiによると、ルソーの性格や人柄は以下のようにまとめられるようです。
- 5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67
- 庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙
- 丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
良い面(美点と強み)
-
圧倒的な自己肯定感と精神力: 彼は40歳を過ぎてから本格的に絵を描き始めましたが、「自分はフランスを代表する偉大な画家である」と本気で信じていました。アカデミーからは完全に無視され、サロンに出品するたびに批評家や大衆から嘲笑されても決して筆を折らず、己の内的世界と主観的確信をキャンバスにぶつけ続ける驚異的なレジリエンス(回復力)を持っていました(←――土「印」のためでしょうか。「印=自分の世界、主観的、精神世界、自己愛、ナルシスト、マイペース」「土=回復力」になります)。
-
純真で人が良く、社交的: 非常に温厚でお人好しな性格でした。貧しいながらも自身のアトリエで定期的に「夜会(ソワレ)」を開き、近所の人々や、ピカソ、アポリネールなどの若い前衛芸術家たちを招いて手料理を振る舞うなど、誰からも愛される人間味がありました(←――印には「愛されキャラ」という象意があります。社交性は年柱の強い「財」や「木」のためでしょうか。「木=仲間、人との繋(つな)がり」です。土は「柔和=穏やか」と言われます。「お人好し」は「木」のためでしょうか。「木=人情味、情に厚い、実直真面目、誠実、正直」「土=集いの場(空間)を作る」になります。「辛」は「繊細で鋭い」と言われますがルソーには全く当てはまらないようです)。
-
子どものような豊かな想像力: 彼の代表作である熱帯のジャングルの風景は、実際にはフランスから一歩も出たことがなく、パリの植物園や動物園、図鑑の挿絵などから想像を膨らませて描いたものです。現実の制約にとらわれない、純度の高い内的世界を持っていました(←――「食傷」のためでしょうか。「食傷=表現力、アイディア、閃(ひらめ)き、子供」になります。また「木」にも「妄想、閃き、発想力」があります)。
-
他者の悪意に対する無敵の鈍感さ: 彼は非常に寛容で、他者に対して悪意や嫉妬を抱くことがほとんどありませんでした。批評家から新聞で酷評されたり、展覧会で観客から絵を大爆笑されたりしても、それを「自分を傷つける悪意」として受け取らず、「自分への賛辞や注目だ」と都合よく解釈していました。そのため、他人の評価に悩んで精神をすり減らすようなことは一切ありませんでした(←――上述の「五行周流」の傾向のためなのでしょうか)。
-
誰にでも開かれた温厚な人柄: 近所の子供たちに無償で絵や音楽を教えたり、貧しいにもかかわらず自室のアトリエで「夜会」を開いて若い芸術家たちをもてなしたりと、非常に面倒見が良く愛情深い性格でした(←――面倒見が良く愛情深い性格は「己」のためでしょうか。なお、「食傷=サービス精神」「木=仲間、人との繋(つな)がり」「土=集いの場(空間)を作る」になります)。ピカソのような癖の強い前衛画家たちも、ルソーのこの裏表のない純粋な温かさに惹かれて集まってきました。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
悪い面(弱点と危うさ)
-
極端なまでの世間知らずと騙されやすさ: 彼の最大の弱点は、現実社会に対する客観的な認識能力が著しく欠如していたことです。若き芸術家たちが彼をからかってついた嘘(「大統領からの招待状が届いた」など)を完全に信じ込み、正装して出かけては門前払いされていました。 晩年には知人に利用されて銀行詐欺事件に巻き込まれ、危(あや)うく投獄されかけます(裁判では、彼のあまりの純粋さと現実感覚の無さが考慮され、執行猶予で釈放されました)(←――「印」のためなのでしょうか。ただ「印」には「懐疑心」という象意があります。「財」には「客観性、俯瞰力」という象意がありますが、彼の「財」は年柱にあるので彼の性格・気質とは少し違うのかもしれません)。
-
客観的な自己評価の欠如(思い込みの激しさ): 彼は自身の絵を「極めて写実的で伝統的な手法」だと本気で信じていました(←――土「印」のためなのでしょうか。)。ある時、ピカソに対して「私たちは現代の二大巨匠だ。君はエジプト風(キュビスムのこと)で、私は近代風のね」と語ったという逸話があるほど、世間の評価と自己評価に大きなズレがありました(←――「世間とのズレ」は「水」の象意になります)。
-
経済観念の乏しさ: 公務員を辞めて画業に専念してからは常に貧困に喘(あえ)いでおり、絵の具やキャンバス代を払うために、絵を描いてパン屋や画材屋に物々交換を持ちかけるなど、物質的な生活基盤を築く能力には欠けていました(←――上述の「地支の剋」のためでしょうか)。
特技・趣味・職業
-
音楽(ヴァイオリンと作曲): 独学でヴァイオリンを習得しており、かなり本格的な腕前でした。街角で演奏して小銭を稼いだり、近所の子供たちに音楽や絵画を教える私塾を開いたりしていました。亡き妻に捧げた「クレマンス」というタイトルのワルツを作曲し、楽譜として出版もしています(←――食傷のためでしょうか。また「比劫=自己流・独学」「印=先生業」になります。)。
-
戯曲の執筆: 文筆活動にも興味を持ち、『ロシアの孤児の復讐』などの戯曲を書き残しています。ただし、その文法や構成は絵画同様に非常に独特で、既存のルールには当てはまらないものでした(←――食傷のためでしょうか。また「印=ユニーク、独特」「水=常識に囚われない」になります)。
-
本業(パリ市の税関吏): 「ドゥアニエ(税関吏)」というあだ名で呼ばれますが、正確にはパリ市の入市税(関税ではなく、市内に持ち込まれる物品への税金)の徴収係でした。20年以上この規則正しく単調な公務員生活を送っており、この束縛された日常が、反動として彼の頭の中にある非日常的な幻想世界を強く育む土壌になったと考えられています(←――大運で地支に「比劫」が巡ることと関係しているかもしれません。「比劫=継続力、根気」になります)。
- 5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67
- 庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙
- 丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
自閉スペクトラム症(ASD)的な特性
-
社会的文脈の読み落とし(心の理論の偏り): ASDの特性として、皮肉や比喩、場の空気といった「暗黙の意図」を読み取るのが苦手で、言葉を額面通りに受け取ってしまう傾向があります。ルソーが批評家からの冷烈な嘲笑や、ピカソたち前衛画家からの「からかい半分」の称賛を、すべて「純粋な賛辞」として文字通りに受け取っていたことは、この特性とピタリと一致します。
-
ルーティンへの過剰な適応: 彼が「パリの入市税関吏」という、毎日同じ門に立ち、同じ手順で荷車を検査するだけの単調な業務を20年以上も勤め上げられたのは、むしろこの「変化のない規則的なルーティン」が彼の神経基盤にとって非常に安心できる環境だったからだと考えられます。
←――強い土「印」はASD傾向と関連しているような気がします。
←――なお「土=同じ事の繰り返し、頑固、融通が利かない、こだわり」になります。
境界知能と「認知の凸凹」
-
抽象的・論理的思考の困難: 晩年の銀行詐欺事件において、彼は小切手や金融の仕組みといった「目に見えない抽象的な社会システム」を全く理解できていませんでした。裁判で弁護士が彼の描いた絵を提示し、「この男は現実を理解できない知的な幼児である」と弁明して執行猶予を勝ち取った事実は、当時の司法も彼の知的・適応的な限界を認めたことを意味します。
-
特異な能力の偏り(サヴァン的な要素): 数学やラテン語など、論理を積み上げる学習は壊滅的だった一方で、一度見た植物や動物の形態を脳内に保持し、キャンバス上に独自のパースで再構築する視覚的・空間的な能力や、楽器を独学でマスターする聴覚的な能力は突出していました。この極端な「認知の凸凹」は、神経発達症の典型的なプロファイルです。
←――「金=論理性」と言われていますが、ルソーには当てはまりません。
←――金には「空間認識能力」という象意があると言われています。
←――残念ながら、脳の遺伝的特性は四柱推命では推命できないのではないかと予想されています。ただ、部分的に推命できることもあるとは思いますが。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
「主観的確信」と社会性の断絶
人間の認識の根源を探る現象学的な視点から見れば、ルソーの精神構造の特異性がより深く理解できます。
通常、人は社会の中で他者と交流するうちに、自分の「主観的な思い込み」を他者の視点とすり合わせ、客観的で共通の現実(間主観的な世界)へと修正していきます。しかし、ルソーにはこの修正機能が決定的に欠落していました。
彼の内面では、「自分は偉大な画家である」という主観的確信が、誰に何を言われようと揺らぐことのない絶対的な真実として成立していました。彼が他人の嘘にいとも簡単に騙されたのは、単に知能の問題というよりも、「自分の内なる真実」と「外側の社会の論理」を照らし合わせて疑うという、メタ認知的な回路を持っていなかったからだと言えます。
現代の社会基準に照らせば、彼は間違いなく福祉的や医療的なサポートを必要とする人物だったでしょう。しかし、社会の論理と交わることのない「絶対的な主観の世界」が矯正されずにそのまま温存されたからこそ、美術史の常識を覆す奇跡的な芸術が生まれたのもまた事実です。
←――四柱推命的には、ルソーの「印(主観性)」は「財(客観性)」に剋されているので、彼にはある程度は客観性もあることになるのですが、現実は客観性が著しく低かったようです。
←――時干の「印」が関係しているのでしょうか。ただ、時干「印」はメタ認知や俯瞰力と関係のある「水」と混じり合っていますが。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
アンリ・ルソーの子供時代
Geminiによると、ルソーの子供時代は次のようになるようです。
- 5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67
- 庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙
- 丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
彼は1844年、フランス北西部の田舎町ラヴァル(Laval)で生まれました。父親はブリキ職人および配管工で、ルソーは中世の城門(ブシュレス門)の一部に組み込まれた歴史ある建物で幼少期を過ごしました。
しかし、彼が7〜8歳の頃に父親が多額の借金を抱えて破産し、一家はこの家を借金のカタとして没収されてしまいます。
両親は職を求めて町を離れましたが、ルソーは地元のラヴァル高等中学(リセ)に寄宿生として一人残されることになりました(←――5歳から18歳まで大運で火旺の官殺が巡るので、試練・鍛錬・修業の時期になったのかもしれません)。
特技と内的世界の豊かさ
-
芸術への強い感受性と才能: 数学や語学といった一般的な学問には全く興味を示しませんでしたが、芸術的な分野では特異な才能を発揮しました。特に音楽(声楽)とデッサンの授業では非常に優秀で、学校から賞を与えられています。この頃からすでに、音や形に対する純粋な感覚が研ぎ澄まされていました(←――「金」と「食傷」のためでしょうか)。
-
過酷な環境を生き抜く空想力: 親元を離れ、みすぼらしい身なりで寄宿学校で暮らす日々は、決して幸福なものではありませんでした。しかし彼は現実の辛さを悲観するのではなく、頭の中に「自分だけの豊かな空想世界」を作り上げることで自分を守っていました。この子供時代に培われた「現実逃避的な強い想像力」が、後に一度も行ったことのない熱帯のジャングルをありありとキャンバスに描き出す原動力となります(←――大運で巡る「比劫」が関係しているのかもしれません。「比劫=サバイバル力」になります。印の「自分の世界」も関係していると思いますが)。
現実感覚の乏しさ
-
極端なまでの「学業不振」と無関心: デッサンと音楽以外の成績は惨憺たるものでした。彼は既存のルールや論理的な思考を積み上げるような学習(ラテン語や数学など)に適応できず、授業中も常にぼんやりと空想にふけっているような子供でした(←――「金=論理性」なので意外です)。
-
社会性や実務能力の欠如の兆し: 学校という集団生活の中で要領よく立ち回ることができず、周囲からは「少し風変わりで、どんくさい子供」として扱われていました(←――八字に「官殺」がないと集団行動が苦手になるようですが、「印」や「食傷」が強くても集団行動が苦手になるのかもしれません。「印=個性的、ユニーク、やや変わり者」になります)。事実、彼は高校を卒業できずに中退しています。この「現実の社会システムに上手く適応できない」という弱点は、大人になってからの数々の失敗(横領事件での逮捕や、晩年の詐欺事件への巻き込まれ)にそのまま直結しています。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
伝統的な「偉大な画家」への憧れ
彼は単に絵を描きたいというだけでなく、当時のフランスで最も権威のあった「アカデミー(伝統的な美術界)の画家」になることを強く思い描いていました。 後年のルソーは、遠近法や既存のルールにとらわれない独特で平面的な絵を描いて世間を驚かせますが、彼自身の心の中にあった本来の目標は「当時の伝統的で写実的な、誰もが認める立派な絵を描く巨匠になること」でした。
自然への逃避と「内なるジャングル」の萌芽
寄宿学校でのルソーは、ラテン語や数学などの論理的な学問には全くついていけず、教師からも見放されがちでした。 彼は休日のたびに、他の子供たちと遊ぶのではなく、一人でラヴァル郊外の深い森や川辺に逃げ込んで過ごしていました。そこにある木々や植物、水辺の生き物などをただじっと観察し、自然が織りなす形や息遣いに没頭していました。現実の人間関係の煩わしさよりも、寡黙な植物や動物の中に安心感を見出していたこの子供時代の習慣が、後に巨大な葉や植物を一枚一枚執拗に描き込む、彼独特の深い森の表現へと繋がっていきます。
アンリ・ルソーの功績
Geminiによると、ルソーが美術界で高く評価される理由は、次のようになるようです。
- 5 7 15 19 25 35 37 45 49 55 65 67
- 庚 庚 辛 辛 壬〇 癸〇 癸〇 甲 甲 乙 丙 丙
- 丙 丁 丁 己〇 庚〇 庚〇 辛〇 辛〇 戊〇 壬〇 壬〇 癸〇
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰
アンリ・ルソーの絵を初めて見たとき、「これなら自分にも描けそう」「なんだか子供の落書きみたいだ」と感じる人は少なくありません。
実は、その「子供のような純粋さと不器用さ」こそが、現在彼が美術界で超一流の巨匠として高く評価されている最大の理由です。
当時の西洋美術は「いかに本物そっくりに(写真のように)描くか」というルールの頂点に達していました。
しかしルソーは、専門的な教育を受けていなかったため、そのルールを「知らずに破壊」してしまいました。これが、後のピカソたちに計り知れない衝撃を与えたのです。
←――「食傷=子供っぽい」「木=不器用さ、実直真面目」「水=既成概念の破壊・解体」
まるで「切り絵」のような平面感(遠近法の無視)
何百年もの間、西洋の画家たちは「平らなキャンバスに、いかに奥行き(3D)があるように見せかけるか」という遠近法のルールに縛られていました。手前を大きく、奥を小さく描くという技術です。
しかしルソーは遠近法を学んでいなかったため、手前の草も、奥の動物も、すべて同じ鮮明さで「まるで切り絵をペタペタと平面的に貼り付けたような絵」を描きました。
これを見たピカソなどの若い前衛画家たちは、「そうだ、無理に奥行きのフェイクを作らなくても、キャンバスは平らなままで面白いじゃないか!」と気づかされました。ルソーの不器用さが、近代アートが「写実の縛り」から脱却するための大きなヒントになったのです。
←――写実的(3次元)=情緒性(人間味)が消える
←――平面的(2次元)=情緒性(人間味)が現れる
目に見える現実ではなく「頭の中」を描いた
当時の風景画は、目の前にある景色をスケッチして描くのが当たり前でした。しかしルソーの代表作であるジャングルの絵は、彼が実際に熱帯へ行って描いたものではありません。パリの植物園や図鑑を組み合わせて「頭の中で妄想した景色」をキャンバスに出力したものです。
-
現実にはあり得ない組み合わせ: 彼の絵には、鬱蒼としたジャングルのど真ん中に真っ赤なソファが置かれていたり、巨大すぎる花が咲いていたりと、不思議な矛盾が溢れています。
この「外界の景色ではなく、自分の内面や夢の世界を描く」というスタイルは、後にサルバドール・ダリなどが活躍するシュルレアリスム(超現実主義)というアートの大きな波を、何十年も先取りするものでした。
←――「木=妄想、いい加減、曖昧、矛盾、アナログ感、人間味」
←――「印=自分の世界、精神世界、主観的、個性的、ユニーク」
プロには絶対に真似できない「100%の純粋さ」
ここが最も重要なポイントです。訓練を積んだプロの画家が「わざと子供っぽく描こう」としても、どうしても画面の構図に計算や技術が透けて見えてしまいます。
しかしルソーは、「ウケを狙って」あの奇妙な絵を描いていたわけではありません。本人は大真面目に「自分は伝統的で立派な、本物そっくりの絵を描いている」と信じ切って筆を動かしていました。
-
誰に笑われても信じ抜く強さ: 展覧会で大衆から「小学生の落書き」と爆笑されても、彼は「自分は新しい美を表現している」と疑いませんでした(←――「土=信念の不変・不動」になります)。
この「計算の一切ない、純度100%の情熱と主観」は、どんなに技術のある天才画家にも決して真似できないものでした。「上手さ」ではなく「表現の強さや純粋さ」こそがアートの絶対的な価値であるという現代の価値観に、ルソーの生き様がピタリと合致しているのです。
まとめると、ルソーは「ルールを知らなかったからこそ、誰も思いつかなかった新しい表現にたどり着いてしまった、奇跡のアウトサイダー」として、現在も世界中の美術館で別格の扱いを受けています。
アンリ・ルソー『飢えたライオン』1905年、バイエラー財団蔵(スイス)
- 木=生命力、財=狩人、金=残虐性、比劫=弱肉強食、印=自分の世界、
- 土=場・空間・全体性、水=既成概念の破壊・解体、食傷=子供っぽい、
- 火=血・赤色・太陽、官殺=役割
- .
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 己 辛 己←甲 印 比 印←財 己 辛 己 甲
- ↓ ↓
- 癸 癸→丙 乙 食 食→官 財 丑 丑 巳 辰


