今回は、システム思考の本を読んで、システムに関する本質的な事柄について考えてみたいと思います。
システムとは
システム思考については、ドネラ・H・メドウズ(著)『世界はシステムで動く ― いま起きていることの本質をつかむ考え方』(英治出版, 2015)に分かり易く書かれています。
本記事は、この本を参考にしています。
システム思考とは、問題の根本原因が何かを見出し、新たな機会を見つける自由を与えてくれる思考法であるそうです。
また、システムとは、何らかの関係で相互に繋(つな)がっている物同士が集まった物で、時間の経過と共にその独自のパターンを創り出す集合体であるそうです。
システムの例としては、学校、都市、工場、企業、一国の経済、細胞、生命、人間、森林、海、生態系、地球、太陽系、銀河系などを挙げることができます。
システムは、外的な力によって、衝撃を受けたり、抑えられたり、始動したり、駆動されたりすることがあるそうです。
そして、そのような力に対する反応は、そのシステムの特徴になるそうです。
複数の経路と重複を有する「多様性に富んだシステム」は、外からの衝撃に対してより安定し、強いそうです。
また、システムとは、何かを達成するように一貫性を持って組織されている、相互に繋(つな)がっている一連の構成要素であるとも言えるそうです。
つまり、システムは、次の3つから成るそうです。
- 「要素」
- 「(要素間の)相互の繋(つな)がり」
- 「機能」または「目的」
ゆえに、システムの挙動(振る舞い・動作)は、そのシステムを構成している要素を知るだけでは分からないそうです。「繋がり」や「目的」も知る必要があります。
また、システムがシステムの中に埋め込まれており、それがさらに別のシステムに埋め込まれていると言うこともあるそうです。
例えば、細胞<人間<家庭・企業・組織<都市<国家<地球のような感じだと思います。
システムには、ある完全性(完全な状態を維持する機能)や全体性(まとまり)があるそうです。
また、システムは、変化し、適応し、出来事に反応し、目標を追い求め、損傷を修復し、自身の生存に注意を払うそうです。
確かに、これらの挙動はシステムの本質を突いている気がします。
また、システムは、自己組織化が可能で、多くの場合、外部からのかく乱に対して自己修復できるしなやかな弾力性を有し、システムの多くは進化的であるそうです。
また、あるシステムから、全く新しい、これまで想像もできなかったような別のシステムが生まれることもあるそうです。
例えば、地球(宇宙)というシステムから生命というシステムが生まれると言う様なことだと思います。
また、システムでは、構成要素の総和以上の物が生まれると言うこともあるそうです。
例えば、脳の神経細胞(ニューロン)のネットワークから記憶や意識が生まれると言う様なことだと思います。
また、システムをその要素に分解するのではなく、システム中の要素同士を繋げている関係性を分析することの方がシステムを理解する際に重要になるそうです。
また、システムの目的とは、目標からではなく、その行動や挙動から推測されるものであるそうです。
また、ほとんど全てのシステムにとっての重要な機能は、自らが必ず永続できるようにすることであるそうです。
また、システムは通常、そのシステムであり続け、その要素を全て取り替えたとしても、繋がりと目的が同じである限り、変わるとしてもゆっくりとしか変わらないそうです。
確かに、学校や企業は、生徒や社員が変わっても、繋がり(ルール)と目的が同じならば、そうは変わらないような気がします。
一方で、繋がりが変わると、システムは大きく変わるそうです。
確かに、家族と血が繋がっていないと後から分かった場合は、家族が大きく変わることもあるかもしれません。
また、たとえ要素や繋がりは何一つ変わらなかったとしても、目的が変われば、システムは根底から変わるそうです。
確かに、進学校が軍隊を作ることを目的とするならば、進学校は根底から変わると思います。
システムの中の要素、繋がり、目的は、全てが重要であるそうです。
しかし、多くの場合、システムの中で最も目につかない部分である機能または目的は、そのシステムの挙動を理解する上で最も重要であるそうです。
システムの構造
システム思考では、システムの挙動を理解するために、システムの構造(仕組み)を捉(とら)えることが重要になるようです。
そして、システムの構造とは、次の3つの連動のことであるそうです。
- 「ストック」(システムに蓄積されたデータや蓄積物)
- 「フロー」(入力や出力の流れ)
- 「フィードバック・ループ」(入力や出力を調節する働き)
ストックとは、時間の経過と共に蓄積された物質や情報の蓄え、量、蓄積のことであるそうです。
ストックは、システムの基盤となる物であるそうです。
ストックの例としては、
- バスタブにおける「水」
- 本屋における「書籍」
- 都市における「人口」
- 銀行における「お金」
- 建設業における「木材」
- 人間における「自信」「幸福感」「自己肯定感」
などです。
フローは、ストックに関わる流れです。
フローの例としては、上のストックの例に対応して、
- 「注水と排水」
- 「購入と販売」
- 「出生と死亡」
- 「預金と引き出し」
- 「生産と消費」
- 「成功と失敗」
などです。
そして、「ストック」と「フロー」は次のように連動しています。
雨・川(インフロー)―→ダムの貯水池の水(ストック)―→蒸発・放水(アウトフロー)
ストックは、フローの動きを通して、時間の経過と共に変わって行きます。
また、貯水池の水位は、高過ぎたり低過ぎたりすると、それを正そうとする様々な行動をもたらします。
フィードバック・ループとは、このようにストックの量をフローを通じてある目標値に調整する働きのことです。
例えば、人々は絶えずストック(例えば貯金)を監視して、ストック(貯金)を増やしたり減らしたり、または許容範囲に保とうと、意思決定をし、合理的な行動を取ります。
つまり、フィードバック・ループ(調整)によって、ストック(貯金)の水準をある幅で保ったり、または増やしたり減らしたりできます。
ストック自体の大きさの変化(貯金の量の変化)によって、
- 「ストック(貯金)に入るインフロー(利子)」や
- 「ストック(貯金)から出て行くアウトフロー(浪費)」
が調節されることになるそうです。
システムの性能
システムがとても良く機能している時、その働きにある種の調和を見ることができるそうです。
それでは、なぜシステムは、それほど良く機能するのでしょうか。
その謎を解き明かすのが、システムに備わった次の3つの性質であるそうです。
- 「レジリエンス」(=復元力)
- 「自己組織化」
- 「ヒエラルキー」(=階層性)
レジリエンス(復元力)とは、ある変動のある環境の中でシステムが生き残り、持続する能力がどの程度あるかを示すものであるそうです。
レジリエンスの反対語は、「もろさ」や「硬直性」であるそうです。
レジリエンスは、いくつかの「フィードバック・ループ」(調整)からなるシステムを立て直すための機能であるそうです。
一方で、複雑なシステムの中には、学び、多様化し、複雑化し(専門化・特殊化し)、進化する能力を持っているものがあるそうです。
この「システムが自らの構造をより複雑にして行く能力」は自己組織化と呼ばれるそうです。
自己組織化は、不均質性と予測不可能性を生み出し、全く新しい構造、全く新しいやり方をもたらす可能性があるそうです。
自己組織化には、自由と実験(試行錯誤)、ある程度の無秩序さが必要であるそうです。
そして、基本的にはシンプルなルールが、とてつもない複雑さ(自己組織化的なシステム)を作り出すそうです。
ところで突然になりますが、なぜ宇宙はヒエラルキーに(階層的に)組織されているのでしょうか。
例えば、地球<太陽系<銀河系(=天の川銀河)<局所銀河群のような階層性です。
その本によると、シンプルなシステムから進化して複雑なシステムが生まれるのは、安定した中間的な形態がある時だけであるそうです。
結果として生まれる複雑な形態は、必然的にヒエラルキー(階層性)のある物になるそうです。
ありとあらゆる形態進化の中でも、発展する時間を有して来たのは、ヒエラルキーを持つ場合だけであるそうです。
つまり、安定した中間物(階層性)のおかげで、進化するのに十分な時間を確保することができたので、複雑な形態へも進化することができたと言うことなのだと思います。
そして、ヒエラルキー(階層)のあるシステムでは、それぞれのサブシステムの「内」での関係は、サブシステムの「間」の関係より濃密で強力であるそうです。
確かに、学校のようなシステムでは、「生徒同士の関係」や「先生同士の関係」の方が、「生徒と先生の関係」よりも強力なのかもしれません。
また、ヒエラルキー(階層)のあるシステムは、部分的に分解することができるそうです。
つまり、システムの一部を取り出すことができ、特に濃密な情報の繋がりを持つサブシステムはそれ自体が一つのシステムとして機能することもあるそうです。
例えば、次のような階層的な分解のことだと思います。
- 「物質」の中に「原子」を見出し、
- 「原子」の中に「原子核」を見出し、(原子は原子核と電子から成る)
- 「原子核」の中に「陽子」を見出し、(原子核は陽子と中性子から成る)
- 「陽子」の中に「クォーク」を見出す.
なお、標準的な科学の還元主義的な分析は、このようなシステムの階層性を利用しているそうです。
その本によると、ヒエラルキーは、最も低いレベルから高いレベルへと発展するそうです。
部分から全体へ、細胞から器官へ、個人からチームへ、・・・。(本当にそうなのかな?)
実は、ヒエラルキーの当初の目的は、常に、その発生元であるサブシステムがその仕事をより良くできるように手助けすることにあるそうです。
確かに、脳の目的は、知覚からの情報を統合し、身体のそれぞれの部分が上手く機能するためにあるのかもしれません。
システムの挙動
システムの挙動(振る舞い)は、
「成長」「停滞」「衰退」「振動」「ランダムな動き」「進化」
と言った経時的なパフォーマンス(時間的に変化するアウトプット)であるそうです。
(これは人間というシステムにも当てはまるのでしょうか。)
システム分析家が問題に直面した時にまず行うのは、データや時系列グラフ、つまり、システムの過去の様子を探ることであるそうです。
長期的な挙動(結果)は、その根底にあるシステム構造を理解するための鍵を提供してくれるそうです。
そして、システムの構造は、単に何かが起こっているかだけではなく、それはなぜなのかを理解する上での鍵を握っているそうです。
システムの構造とは、互いに連動している「ストック」「フロー」「フィードバック・ループ」のことです。
なお、「フィードバック・ループ」には次の2つがあるそうです。
- バランス型調整:動的な均衡状態に接近したり、その状態を保持する.
- 自己強化型調整:幾何級数的な成長を生み出す(好循環も悪循環もある).
この2つの調整が相互に繋がってシステムの「成長」「衰退」「均衡状態」を作り出すそうです。
それらの調整に「時間的遅れ」が含まれていれば、「振動」(挙動の乱れ)を生み出す可能性があるそうです。
システム思考では、構造(ストック、フロー、フィードバックの図)と挙動の間を、絶えず行ったり来たりしながら考えをまとめて行くようです。
システム分析家は、出来事(きっかけ・原因)と、その結果としての挙動と、構造(システムの仕組み)の間の繋がりを理解しようとするそうです。
シンプルな例では、「出来事(原因)―挙動(結果)―構造(仕組み)」の区別は明らかであるそうです。
一方で、システムを望む条件(要求)を満たすように変化させるには、挙動(結果)レベルの分析では役に立たず、システムの構造(仕組み)にまで掘り下げる必要があるそうです。
挙動をベースとした計量経済学のモデルは、短期的な景気動向の予測はかなり上手にできますが、より長期的な動向の予測はお粗末で、経済の実績を改善する方法を示すと言う点では全く使い物にならないそうです。
私達は、システムが生み出す出来事(アウトプット)に心を奪われ過ぎており、これまでの経緯にはほとんど注意を払わない傾向があるそうです。
しかし実は、これまでの経緯の中に、(現在の)挙動や出来事を生み出している構造についての手掛かりを見つけることができるそうです。
一方で、成長中のシステムには全て「層状の限界」があるそうです。
成長によって、システムの制約要因が変わって行くことを知ることが大切になるそうです。
一つの要因が制約要因でなくなると、必ず成長が生じ、成長自体によって要因の総体的な希少性が変わり、別の要因が制約になって来るそうです。
「成長している実体」と「その実体を制約する環境」は、共に共進化する動的なシステムを形作るそうです。
例えば、「成長する木」と「その木の周囲の環境(土壌、日当たり、雨、風、雷)」がその例になります。
余談:人間の挙動など
その本によると、投資家が持っている情報は不完全であり、遅れを伴ったものであるそうす。
したがって、システム的に過小投資や過剰投資になってしまうそうです。
私達は全てを知って合理的に最適化をする訳ではないそうです。
多くの場合、自分の行動がシステム全体にどのような影響を与えるのかを予見することはできないそうです。
長期的な最適解を見つける代わりに、限られた範囲内でその時点で受け入れられる選択肢を見つけ、それに固執するそうです。
強制されない限り、その固執を変えることはないそうです。
さらに、私達は一般に(10年後20年後の)未来を軽視する傾向があるそうです。
また、自分の好まないニュースや、自分のメンタル・モデル(世界観・常識)に合わない情報はどれも受け入れない傾向があるそうです。
つまり、私達は、システム全体は言うに及ばず、自分個人にとっての良いことを最大化する意志決定すらしない傾向があるそうです。
ただ、システム(社会)のある部分にいる人が見ることができ、知ることができる範囲の中では、人の行動は合理的であるそうです(限定合理性)。
そのような人の行動に「変化」をもたらすには、まず、そのシステムの中のどこか1カ所から見える「限られた情報」の外へ足を踏み出し、全体像を捉えることが必要になるそうです。
話が突然変わりますが、責任転嫁、依存、中毒が生じるのは、「システムの問題に対する解決策が、症状を減らしはするが、問題を根本的に解決するための行動は何もしていない」時であるそうす。
また、あまりにも現在のルールを中心に最適化されると、全てのレジリエンス(復元力)を失ってしまうそうです。
ゆえに、ルールが何か変更されれば、全く使い物にならなくなるとのことです。
また、システムの最も深いところでの機能不全を理解しようとするなら、ルールに注目し、ルールに対して力を持っているのは誰かに気を付けてみると良いそうです。
また、自己組織化の能力は、システムのレジリエンス(復元力)の最も強力は形態であるそうです。
また、進化できるシステムは、自らを変えることによって、ほぼどんな変化に対しても生き残ることができるそうです。
また、自己組織的で、非線形的な軌道修正をするシステムは、本質的に予想不可能なものであるそうです。コンロトールできるものではないとのことです。
ゆえに、将来を正確に予言し、それに対して備えると言う目標は、現実不可能なものになってしまうことが多いそうです。
言い換えると、私達は決してこの世界の全てを理解することはできないと言うことになるそうです。
ちなみに、絶滅は通常、直接的な対決によって起こるのではなく、資源の全てを独占し、より弱い競合種に何も残さないことによって起こるそうです。
ゆえに、独占禁止法があるのかもしれません。
システムの分析
システム分析のコツ
システムを分析するには、可能性のある説明や仮説またはモデルの一つを擁護するのではなく、できるだけ沢山の情報(仮説)を集めるのが良いそうです。
「これは違う」と判断する何らかの証拠が見るかるまでは、その全ての可能性があると考えるのが良いそうです。
自分の前提を「これは違う」と除外する証拠を落ち着いて見定めることが大切であるそうです。
そして、システム分析のコツとしては、次のことが挙げれるそうです。
- 「自分のモデル・前提・仮定を白日にさらすこと」
- 「モデルをできるだけ厳密に表現すること」
- 「証拠に照らし合わせてモデルを試すこと」
- 「もう立証されないと分かったら進んでモデルを捨てること」
つまりは、システム分析において「科学的な手法を実践すること」(仮説と検証の繰り返し)が大切であるそうです。
システムの問題を解決するには
システムで上手く行かないことの大半は、情報が偏っていたり遅かったり欠けているからであるそうです。
よりタイムリーで正確で完璧な情報を与えることができれば、驚くほど簡単に、システムをより良く機能させることができるそうです。
「情報は力である」そうです。
また、ヒエラルキー(階層)とは、上部ではなく、底辺部の役に立つために存在していることを忘れないようにすると良いそうです。
全体を無視して、システムやサブシステムの一部の最大化を図ってはいけないそうです。
システム全体の特性を高めることを目指すのが良いそうです。
また、システムが自走する手助けとなる力や構造を支援し、促進するのが良いそうです。
なお、そのような力や構造の多くは、ヒエラルキーの底辺部に存在しているそうです。
考えなしに介入して、システム自体の自己維持能力を壊してはいけないとのことです。
物事を改善しようと突入する前に、既にそこにある「価値」に注意を払う必要があるそうです。
例えば、システムがそれ自身の挙動を作り出すやり方を探すのが良いそうです。(外発的意欲ではなく内発的意欲を刺激せよと言うことでしょうか。)
そして、きっかけとなる出来事、つまり、システムから正しくその種の挙動(内発的意欲?)を引き出す外部の影響に注意を払うと良いそうです。
一方で、複雑なシステムを学ぶ(構築する)際に適切なのは、小さなステップで、常に(状況や全体を)モリタリングしながら進み、その先に何があるのかがより分かるにつれ、進路変更(仮説やルールの変更など)を厭(いと)わないことであるそうです。
間違えること、そして、より大変なことに、その過ちを認めることが大切であるそうです。
ただ、自分の誤りを受け入れるには大きな勇気が要るとのことです。
不確実性(過ち?)を認めると言う、正にその行動が、システムにおいて悪化の一途を辿る傾向を逆転させる上で、大いに役に立つそうです。
通常、私達は、自分の脆弱性(ぜいじゃくせい)を自分自身からも他人からも隠す傾向があるそうです。
しかし、自己を知り、(本質・真理・完全に)近付いて行くことが必要になるそうです。
また、世界は、「線形」と言うよりも「非線形」で、「画一的」(みんな同じ)と言うよりも「多様性」に満ち、「確実なこと」より「不確実なこと」の方が多いそうです。
(なお、「非線形」とは、1+1が2ではなく10にも-10にもなる現象のことです。)
また、短期と長期の両方で、システム全体を見る必要があるそうです。
おまけ
複雑なシステムの問題は、三体問題(解析学的に解けない問題)になるのだと思います。
要素還元主義的な問題は、二体問題(解析学的に解ける問題)になるのだと思います。
多体相互作用を含んでいる多体問題(=N体問題:N=3,4,5,…)を解くには、
- 上手い近似法を見つけ出し、二体問題にするか、
- 近似やテクニックを使って、数値的な問題(コンピュータで解く問題)にするか、
だと思います。
ただ、計算時間や計算精度などの問題で、近似やテクニックを使っても全ての多体問題が解ける訳ではありません。解けるのは、大抵の場合、その時点で扱いやすい問題だけだと思います。
恐らく、複雑なシステムの問題は、カオスが関係しているかもしれないので、短期的な予測はできても、長期的な予測は難しいこともあるのかもしれません。
複雑なシステムとは、「複雑系」のことだと思います。
複雑系とは、「システムを分解し要素を理解すればその全体であるシステムの理解に至る」と言うことにならないシステム(系)のことを指すそうです。
(つまりは多体問題を含む系のことだと思います。)
システム思考を用いると、複雑系の問題が解けることがあるのでしょうか。
複雑系にも比較的シンプルなものから本当に難しいものまで多様なレベルがあると言うことでしょうか。
複雑系自体も「時間」や「外的な力」と伴に変化しているため、時として二体問題になることがあるので、その場合は、解くことができると言うことでしょうか。