ヨーク研究所
研究者になりたい方に役立つ情報を提供します
四柱推命

四柱八字の柱の意味【四柱推命】

今回は、四柱八字の「4つの柱に与えられた意味」(定位)についてご紹介します。

定位とは

四柱推命の命式(八字)は4つの柱(4つの干支)で構成されています。

  • 時柱 日柱 月柱 年柱
  • 時干 日干 月干 年干
  • 時支 年支 月支 年支

右から年柱、月柱、日柱、時柱となります。

そして、年柱の天干を「年干」、年柱の地支を「年支」と言います。

他の柱についても同様です。

定位というのは、四柱推命の4つの柱に与えられた意味(象意)のことです。

一般的には、次のような意味が各柱に与えられています。

  • 年柱は、幼少期、家系、祖先、社会環境などを意味する.
  • 月柱は、青年期、両親、兄弟、仕事、社会的地位などを意味する.
  • 日柱は、壮年期、自分(日干)、配偶者(日支)、結婚生活などを意味する.
  • 時柱は、晩年期、子供、部下、後継者などを意味する.

ただ、この定位については色々な議論があります。

例えば、4つの柱に年代(幼少期や青年期など)を当てはめてしまうと、大運(=10年毎に巡って来る干支)の解釈や判断と矛盾する事態を引き起こす可能性が出て来ると言われています。

よって、幼少期、青年期などの年代(時間の流れ)は、怪(あや)しげな定位(意味付け)になります。

なお、実際の鑑定では、定位にこだわらない方が良いようです。

つまり、ご相談内容によって、命式を柔軟に解釈した方が良いようです。

私の定位

以下では私の各柱に対する定位(意味付け)をご紹介します。

実は、命式(八字)の年柱月柱は連動していて、地球の公転に関係しています。

一方で、日柱時柱も連動していて、地球の自転に関係しています。

つまり、命式は「公転に関わる部分」と「自転に関わる部分」に分けられます。

  • 時柱 日柱 月柱 年柱
  • 時干 日干 月干 年干
  • 時支 年支 月支 年支
  •    自転     公転

すると、もしかすると、「公転に関わる部分」は公(おおやけ)と言う字からしても外界を、

「自転に関わる部分」はと言う字からしても自分の内界を意味しているのかしれません。

より具体的に説明するならば、

外界と言うのは、自分を取り巻く外側のことになります。

つまり、「周囲の人々との関わり」や「社会との関わり(社会的な興味関心)」などに関する部分と言うことになります。

内界と言うのは、自分の内側のことになります。

つまり、自分の持つ価値観能力(才能)、個人的な興味関心健康状態心理状態などに関する部分と言うことになります。

外界と内界という視点を仮定すると、さらに、次の仮定も成り立つかもしれません。

  • 年柱は「官殺」に関わる意味を持つのではないか
  • 月柱は「財 」に関わる意味を持つのではないか
  • 日柱は「印 」に関わる意味を持つのではないか
  • 時柱は「食傷」に関わる意味を持つのではないか

と言うのは、下図のように、「印」や「食傷」は「比劫」つまり自分の近くにある通変であるため自分の事に関心が向き易いと言われているからです。

一方で、「財」や「官殺」は「比劫」つまり自分から遠いところにある通変であるため自分以外の事にも関心が向くと言われているからです。

そして、より具体的には、次のような定位(意味付け)を各柱に付与することができるのではないかと思っています。

  • 年柱=社会的な興味関心の方向、社会での生き方、社会的な役割や機能、意味:
  • 月柱=周囲の人との円滑さ、対人関係、社会性、社交性:
  • 日柱=嗜好(=個々の人が特定の物事に対して持つ好みや趣味)、価値観、健康状態:
  • 時柱=自分の才能や能力または特技、自分が生み出す物、心理状態:

なお、命式全体は「比劫」に関わる意味をもつと言うことになります。

つまり、命式全体で自分の思いを表していると言うことになります。

定位としての年柱の読み方

年柱には、その人の第一印象が現れると言われていますが、私は「社会での生き方」が現れるのではないかと考えています。

つまり、

年干が比劫の場合は、「他者との関わりが深い人生」「自分の思いを遂げたい人生」になるのではないかと考えています。

そして、キーワードは、「強い思い」「他者」「苦労」「吉凶混在」などになると思っています。

年干が食傷の場合は、「やりたい事をやる人生」になるのではないかと考えています。

そして、キーワードは、「自由」「表現」「趣味や遊びの延長」「生み出す」などになると思っています。

年干がの場合は、「計算・計画された現実的な人生」になるのではないかと考えています。

そして、キーワードは、「統治」「計画性」「システム形成(家庭・起業)」「円滑さ」財」目的達成」などになると思っています。

年干が官殺の場合は、「社会的な役割を果たす人生」になるのではないかと考えています。

そして、キーワードは、「社会貢献」「お役目」「家系」「地位」「名誉」「権力」「出世」などになると思っています。

年干がの場合は、「人から愛される人生」になるのではないかと考えています。

そして、キーワードは、「人気」「安定」「受賞」「権威」「恩恵」などになると思っています。

ただ、年干が弱い場合は、上述のような生き方に対する意識がそもそも薄かったり、上述のような人生を送るまでには何らかの困難があったりすると考えています。

月支の意味

四柱推命では、月支が重要視されています。

  • 時柱 日柱 月柱 年柱
  • 時干 日干 月干 年干
  • 時支 年支 月支 年支

と言うのは、月支は命式全体に強い影響力を持つからです。

月支は「季節のエネルギーを持つ」と表現されることもあります。

ただ、月支の通変がその人の気質(性格)の中心を表しているかと言うと、そうではないこともあるようです。

ポイントは、命式(八字)の中で、「月支の五行と同じ五行」または「月支の五行から相生される五行」は強くなると言うことだと思います。

(なお、月支の蔵干は、小山内流の蔵干を私は採用しています。)

つまり、「月支の五行と同じ五行」または「月支の五行から相生される五行」はその命式において「強い影響力がある」「権威性がある」「強い意味がある」「強い働きをする」「現実的な事象が出る」と言うことになります。

また、そのような五行は、月支からの力を得ているので、月令を得ていると呼ばれます。

逆に、命式の中で「月支の五行から剋されている五行」は、その五行の働き(力量)が弱められていると言うことになります。

ただ、弱められていても、その五行が命式の中で大半を占めていたり、その五行が陽干でかつ日干に隣接していたりすれば、それなりの影響力を持つことになります。

さらに、通変の事象には、五行の力量的な強弱とは無関係なものもあるので、注意が必要です。つまり、力量的には弱い通変でもきちんとその人の気質(傾向)を表すことがあります。

おまけ:日干と月支の解釈

命式の中で日干は自分を表し、月支は命式全体に強い影響力を持っています。

  • 時柱 日柱 月柱 年柱
  • 時干 日干 月干 年干
  • 時支 年支 月支 年支

この章では、日干と月支の解釈(意味)について深堀してみたいと思います。

ユング心理学には「自我」と「自己」という2つの概念が出て来ます(以前の記事ご参照)

自我は、意識の中心であり、個人の思考、感情、記憶、感覚を統合する役割を果たすそうです。

ただ、自我は意識の範囲内で活動するため、無意識の領域には直接的にはアクセスしにくいそうです。

しかし、夢や直感などを通じて無意識からの影響を受けることがあるそうです。

いずれにしても、自我は心の全体性を完全に理解することは難しいそうです。

一方で、

自己は、意識と無意識の両方を統合する心の全体性を表すものであるそうです。

自己は、意識と無意識の調和を目指し、個人が自己実現を達成する過程を導くそうです。

自己実現とは、個人が潜在的な可能性を完全に発揮し、より全体的で完全な人格を達成するプロセスであるそうです。

そして、自我と自己の関係というのは、統合のプロセスを通じて発展するそうです。

このプロセスは、自己実現とも呼ばれ、個人が無意識の内容を意識化し、意識と無意識を統合することを目指すそうです。(自己実現=通根でしょうか?)

自己実現は、個人が真の自己を発見し、内なる調和と統一を達成することを意味するそうです。

この過程で、自我は自己に導かれながら成長し、より成熟した状態へと向かって行くそうです。

言い換えれば、自我は自己との出会いを通して、自己の全体性を部分的に意識化して行くそうです。

なお、自我と自己のバランスが重要であるそうです。

自我が過度に強調されると、自己の無意識の側面が無視され、心理的な不調和が生じるそうです。

逆に、無意識が過度に影響を及ぼすと、自我の機能が低下し、現実適応が困難になるそうです。

以上がユング心理学からの示唆になります。

この示唆から考えると、自我日干で、自己月支なのではないでしょうか。

また、日干で、月支であると考えることもできるかもしれません(以前の記事ご参照)。

ただ、「だらから何なの?」と突っ込まれると、ユング心理学と四柱推命にゆるい繋(つな)がりのようなものがあるだけで、それが命式の解読に直接的に役に立つ訳ではないと思います。

しかしながら、あえて言うと、月支の五行は自己(=腸)の方にある気質(性質)になるのだと思います。