今回は、数学者のジョン・ナッシュの四柱八字を研究してみたいと思います。
映画『ビューティフル・マインド』の主人公となった数学者です。
ナッシュの四柱推命
八字から分かること
ジョン・ナッシュ:男性:1928年6月13日午前7時00分:米国ウェストバージニア州ブルーフィールド生まれ:均時差はほぼなし、経度時差は-25分程度、よって生時は6時35分頃:火星人(午未):
ナッシュの生年月日と生まれた時刻は、Astro databaseというサイトで検索しました。
ナッシュの八字(命式)は次のようになります。
- 時 日 月 年
- 丁 甲 戊 戊
- 卯 申 午 辰
小山内式の蔵干を採用すると、この八字は次のように書き換えることができます。
- 通変での表示
- 時 日 月 年 時 日 月 年 (比=比劫の略)
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 (食=食傷の略)
- ↑ ↑ ↑ ↑ (官=官殺の略)
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 (矢印=剋の略)
何やら地支に「剋(こく)」が多い気がします。
日干の強弱の判断
まず、月支が丁なので、この八字は火旺になります。
日干の甲は「旺(5)相(4)死(1)囚(2)休(3)」の「休(3)」で強くも弱くもない並の状態です。
そして、時支と年支の「乙」も「休」で並みの状態です。
時干と月支の「丁」は「旺(5)」で旺盛(最強)です。
月干と年干の「戊」は「相(4)」で強いです。
日支の「庚」は「死(1)」で最弱です。
この八字では、丁「食傷」と戊「財」が得令を得て強いです。
つまり、丁「食傷」と戊「財」が良い働きをする可能性があると思います。
ここから日干の強弱の判断に入ります。
日干「甲」は強い「戊」を剋(こく)していて、さらに弱いですが陽干の「庚」から剋されているので、かなり力量を減らします。
庚「官殺」は日干「甲」と時支「乙」を剋していますが、最弱の「庚」なのでやや反剋されているかもしれません。
さらに、地支の最強の「丁」もこの「庚」を剋しています。ただ、陰干からの剋なので、庚はあまりダメージを受けていないかもしれません。
いずれにしても、この「庚」は日干「甲」と時支「乙」を強く結び付けていると思います。
(恐らく、この乙「比劫」はナッシュの妻でありナッシュの両親なのかもしれません。つまり、この乙「比劫」はナッシュを裏で支える存在です。影の同志とも言えます。)
これらの力量的なやり取りを総合的に判断しますと、日干「甲」は身弱になると思います。
よって、大運では「木」と「水」が吉になります。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
ナッシュの気質
日干に隣接する通変は、食傷、財、官殺になります。
隣接する通変とは、日干の左右および下にある通変のことです。
この隣接する通変がこの人の気質に最も影響すると考えられています。
食傷のキーワード:自由な精神、行動力、表現力、対応力、サービス精神、出力タイプ、閃(ひらめ)き、アイディア、創作、創意工夫、趣味、遊び心、技術、技、職人、手が器用、センス、美学、美意識、鋭い感性・直感・洞察力、子供っぽい、やりたい放題、言いたい放題、毒舌、言語系、思想系、商売、接客業、娯楽、やりたい事しかしたがらない、内面が思わず洩(も)れ出る=衝動性=自ら事を起こす、スピード(速い)、せっかち、衝動性、考え無し、うかつ、不注意、無計画、怪我、反射神経、(才能)発揮、(ストレス)発散、スポーツ・武術・音楽・演劇・美術・ファッション・美容・ゲーム、ポジティブ思考(前向き・楽観性・自発性)、新しい価値観を生み出す、転職が多い、訴訟、社会の型や枠組みから外れる。
財のキーワード:現実的、計画的、合理的、察知、感知、予知、先読み力、計算、物事を円滑に回す能力、客観性、俯瞰力、観察力・分析力、設計力、システム形成(=仕組み作り・構造化・循環化・理論構築)、狩人、追求心・追究心、強い目的意識、欲張り(=あれもこれも求める)、成果主義、目的達成志向、逆算思考、効率主義、ビジネス、支配欲=外界や他を思い通りにしたい・コントロールしたい=統治欲、所有欲=物欲、物質世界(=人・物・金・情報)、気付く、気が利く、気遣い、気配り、察しがいい、意識が外に向く、ニーズの把握、大衆性、大衆受け、エンタメ系、ユーモアがある、人を喜ばせる事が好き、エンターテイナー、愛想がいい、辻褄合わせ、嘘つき、盗み、金銭問題=お金への執着、異性問題=異性への執着、目的のためには手段を選ばない、強引、負けず嫌いの強い性格、殺人、脳の報酬系(ドーパミン)。
官殺のキーワード:責任感、正義感、使命感、他者貢献、利他性、自己犠牲の精神、献身的、不安感、危機管理力、強迫観念、ネガティブ思考、クヨクヨしがち、落ち込み易い、義務感、鋭敏、仮面、虚勢を張る、萎縮、逆境に身を置く、自分の事より他の事を優先する、人の心を揺さぶる、外圧(外界)への耐性=外圧に順応して動く、忍耐力、努力家、我慢、組織、力関係、公職、出世、地位、名誉、権力、維持管理、社会帰属意識、自己の存在意義や存在価値を気にする、承認欲求=評価されたい、革命家=理想家、反抗心、怒り、暴力、非道、マスト思考、規律やルールを守る、忠誠心、従順性、思考停止、押し付けがましい、お節介、自分にも他人にも厳しい、ヒーロー気質、リーダー気質、協調性、同調圧力、非結果主義(=プロセス重視)、修業・鍛錬・試練・躾(しつけ)、礼節丁寧、控え目、自制心、倫理観、モラル、道徳心、ストレス、重荷、病気、いじめ、縦社会、体育会系、秩序。
これらのキーワードの内、どれが現実の事象として現れるかは分かりません。
ただ、良い事象が現れるか悪い事象が現れるかは五行の強弱からだいたい分かることもあります。
上述の五行の強弱から考えると、「食傷」と「財」が良い働きをする可能性が高いと思います。
なお、日干に「食傷」と「財」が隣接する方は次の「外向き」の傾向が出やすいようです:
行動力がある、刺激を求める、革新的、未来志向。
また、日干に「財」と「官殺」が隣接する方は次の傾向が出やすいようです:
人当たりがいい、組織人、勤勉性、協調性。
また、日干に「食傷」と「官殺」が隣接する方は次の傾向が出やすいようです:
前進力がある、挑戦的、ハングリー精神がある、自営業向き。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
年干の解釈
年干(=人生の方向性や家系)が「財」なので、ナッシュは「目標(理想の外的状態)を追い求める戦略的な人生」になる傾向が強いのではないかと予想されます。
そして、年干「財」のキーワードは、「システム形成(家庭・起業・理論構築)」「社会的・個人的成功」「統治」「計画性」「エンターテイナー」「財(=お金に関わる事象)」などになると思っています。
ただ、年干の「戊」は年支の「乙」に剋されているので、例えば、社会的成功を得るまでには何らかの困難や障害が現れるかもしれません。
なお、ナッシュは数学者ですが、彼の理論は経済の分野で初めに注目を集めました。
また、ナッシュはノーベル経済学賞を受賞しています。
また、ChatGPTによると、ナッシュ均衡の理論は「利害のぶつかり合い=駆け引き」がある分野ならほぼ全てに応用できるそうです。
つまり、ナッシュ均衡の理論は、四柱推命の土「財」の性質を反映した理論なのかもしれません。
確かに、「財」の象意として「駆け引き」や「利害のぶつかり合い」があってもおかしくないと思います。
水「印」がない
この八字には、水「印」がないので、他者利用せず、自力で頑張る傾向が出るかもしれません。
実際に、若い頃のナッシュは何でも自分で考え、他者に頼ることはなかったそうです。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
「火金の合理」vs「木火の陽気」
この八字には、火や金が多いので、次の「火金の合理」の傾向が出るかもしれません:
合理的、冷徹、論理的思考、整合性(=矛盾がない)、筋を通す、無駄がない、機械相手の作業が得意、理系向き。
確かに、ナッシュは数学者なので「火金の合理」の傾向が出ていたと言えると思います。
ただ、彼の八字は木や火も多いので、次の「木火の陽気」の傾向が出るかもしれません:
成長、上昇志向、活発、表舞台=積極的。
確かに、彼の人生は映画にもなり、学者達だけではなく世間一般にも彼の名が広まったので、「木火の陽気」の傾向があったと言えるかもしれません。
木土の農業
この八字には、木と土が多いので、次の「木土の農業」の傾向が出るかもしれません:
農業系、土地・不動産系、土木建築系、独学、地を這う様な活動=地道、郷土愛、愛国心。
なお、ChatGPTによると、ナッシュは愛国心が強いタイプではなかったようです。
ただ、ナッシュは独学タイプであったそうです。
また、ナッシュには直感的で鋭い面もあったようですが、地道な面(=粘り強い面)もあったようです。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
「天地の剋」と「地支の剋」
この八字には、日柱と年柱に「天地の剋(=天干と地支の剋)」があるので、次の傾向が現れるかもしれません:
二面性、「異常(=劣った面)」と「異能(=優れた面=例えば「感性の鋭さ」など)」。
以下で紹介するように、彼には「異常な面」と「異能な面」があったと思います。
また、この八字には「地支の剋(=地支と地支の剋)」があるので、次の傾向が現れるかもしれません:
月支と日支の剋=戦い、挑戦、勝負、試合、争い、対立、矛盾・理不尽、縛(しば)り(=しがらみ・腐れ縁・癒着・膠着状態・停滞)、活動基盤の問題、家庭問題、健康問題、価値観の変化・認知領域の拡張(→生成と発展へ)。
日支と時支の剋=葛藤、心の迷い(ゆらぎ)、ジレンマ、心の対立・矛盾、心の封鎖、健康問題、家庭問題、離婚、価値観の変化・認知領域の拡張(→生成と発展へ)。
「地支の剋」があると、健康問題が出ることがありますが、ナッシュの健康問題は大運によるものだと思います。
なお、ナッシュは妻アリシアと離婚していますが、闘病後、元妻アリシアと再婚しています。
なお、「地支の剋」で健康問題が出る典型的なケースの一つは、得令や月令になっている月支が剋される場合、つまり「旺」や「相」になっている月支が剋される場合ではないかと私は考えています。
ナッシュの場合、月支は「休」で庚を剋している方なので、「地支の剋」によって健康問題は出ないのではないかと思います。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
最強の五行
この八字の最強の五行は、「火」であると予想されますが、陰干「丁」の「火」で何となく弱々しい気がします。
戊の「土」も強いですが、「木」に剋されているので、最強とは言えないような気がします。
つまり、極端な五行の偏りがないので、先天的な病気や持病などはないと予想されます。
火の病気=「心臓、舌、目、血液系、循環器系(血脈,血管)、精神の安定性」に注意。
火のキーワード:絶対的なもの(宗教・科学・法律など)を求める、頂点、君臨、宗教、真理、絶対主義、権威主義、ピラミッド構造、縦社会(上下関係)、トップダウン型(上から下へ、偉そうな態度、上から目線)、原理主義(=自分の経験よりも原理・法則・法律・真理を重視)、原理・法則・法律・真理の応用=応用力がある=演繹的思考力=抽象から具体へ、理屈っぽい、歴史から学ぶ、爆発力(=短気、感情的、心臓=ポンプ、創造性、表現力、プレゼン上手、お喋り、雄弁・多弁)、集中力(熱中、短期集中型、一気呵成)、活力、活発、情熱、積極性、活動的、戦闘・闘争・戦い、アドレナリン、周囲を活性化(=影響力、魅力、華やかさ、刺激的、熱狂、1点からの拡散)、皆を照らす(=表舞台で注目を集める、目立つ、派手、人目を引く)、闇を照らす(=暴く、暴露、解明力、裸、禿)、自己中心的(=ややサイコパス気質=人を物のように扱うことがある)、移り気、飽き性、排他的、恋愛。
土の病気=「胃、口、鼻、消化器系、すい臓、食道、胆のう、皮膚、脂肪、筋肉」に注意。
土のキーワード:信念の不変・不動(=一貫性)、頑固(融通が利かない、腰が重い、腐らせる、同じ事の繰り返し)、均衡・バランスを保つ、恒常性(=一定の状態に保つ)、復元力(修復力・回復力)、調節・調整、保持・維持、保存、保守的、中庸(中性的・中立性)、柔和、マイペース、安定感、安心感、信頼・信用、現実主義(=現実的な考え、堅実)、地味、地道(コツコツ型、完遂力、反復積み重ね、中途半端が嫌い)、集める・守る・育てる、古いもの、古典、歴史的なもの、伝統文化、記憶、複合体、複雑系、単純と言うよりは複雑、全体性、全体、一体化させる、統括・統合・綜合・包括・司る、中央、要、拠点、器、基盤、母体、土台、安全地帯。
以上が八字から私が読み取れる極めて抽象的な情報です。
残念ながら、具体的な事象として何が現れるかは、なかなか分かりません。ご本人との対話が必要になります。
大運から分かること
ナッシュの大運は次のようになります。
- 8 18 28 38 48 58 68 78 88(歳)
- 乙 庚 辛 壬 癸 甲 乙 丙 丁
- 未 申 酉 戌 亥 子 丑 寅 卯
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
そして、小山内式の蔵干を採用すると、大運は次のように書き換えることができます。
8 12 18 28 30 38 42 48 58 60 68 72 78 88
己● 己● 庚● 辛● 辛● 壬〇 壬〇 癸〇 甲● 甲● 乙● 乙● 丙 丁
丁 己● 庚● 庚● 辛● 辛● 戊● 壬〇 壬〇 癸〇 癸〇 己● 甲 甲
ここで●には色々な意味があるのですが、例えば、自分の仕事が他者から認めれる可能性がある時期になります。(ただ環境が整った場合の話になります。)
〇にも色々な意味があるのですが、例えば、独創性や才能(専門性)が発揮される可能性がある時期になります。(ただ環境が整った場合の話になります。)
なお、●と〇の詳しい説明は、こちらのYouTubeをご覧下さい。
ナッシュは8歳から●や〇が付く時期がずっと続くので、環境が整えば、一業に専念することになると予想されます。
実際に、ナッシュは統合失調症になっても数学から離れませんでした。
また、上述のように、ナッシュは、大運で「木」と「水」が巡ると「五行のバランス」が整うことが分かりました。
38歳から「水」や「木」が巡るので、比較的体調面は安定すると思います。
なお、ナッシュは、86歳の時にタクシーに乗車中、交通事故でお亡くなりになっています。
なお、交通事故などの偶然性が関わる事象は四柱推命では推命できないと言われています。
ChatGPTによると、ナッシュは30歳頃から55歳ぐらいまで統合失調症になりますが、それ以外の健康問題は記録されていないそうです。
恐らく、交通事故に遭わなければ、ナッシュはより長生きだったと推命されます。
また、8歳から17歳までは、強い土「財」が大運で巡るので、追究心旺盛で、目標に向かってひた走っていた時期になるかもしれません。
18歳から37歳までは強い金「官殺」の大運が巡るので、健康面には要注意であったと思います。
実際に、ナッシュは30歳ごろから精神のバランスを崩し、統合失調症になります。
「金剋木」で木の病気である精神病になってしまったようです。
ただ、ナッシュは30歳ごろまでに彼の数学的大成果の全てを発表しています。
18歳から37歳までは「金」がとても強まる時期ので、論理性、美意識、直感、鋭さが強まったと予想されます。
「火金の合理」の時期とも言えます。
実際に、ナッシュは直感的な閃(ひらめ)きで数学の研究を進めていた面があったそうです。
「金」がとても強まる時期なので、反作用として火「食傷」も強まり、次々と良い研究成果を発表できたのかもしれません。
なお、統合失調症になってからは、ナッシュから「鋭さ」が徐々に消えていったようです。
また、ChatGPTによると、ナッシュが統合失調症になった原因は不明であるそうです。
ただ、医学的に統合失調症は、遺伝的素因(脆弱性)×環境ストレスの相互作用で発症する多因子疾患と考えられているそうです。
38歳から57歳までは比較的強い水「印」の大運が巡ります。この時期は他者依存し易いかもしれません。
実際に、統合失調症のナッシュは実家の家族や元妻に頼ることになります。
そして、実家の家族や元妻の助けにより、ナッシュの統合失調症は徐々に寛解して行きます。
58歳から77歳までは比較的強い木「比劫」が大運で巡ります。
この時期は「気」が強まる時期になります:勇気、やる気、根気、元気、本気。
58歳の時には、ナッシュは統合失調症から抜け出せていたようです。
そして、プリンストン大学で研究職として授業や議論に参加していたようです。
ただ、かつてのように数学の本格的な研究をして訳ではないようです。
この時期からナッシュは社会的な評価(ノーベル賞やアーベル賞)を得て行きます。
●が付いているためでしょうか。
アーベル賞の受賞は●の付いていない時期ですが、アーベル賞を受賞した研究は●の付いた20代の時の研究です。
ナッシュの人生
ナッシュの年表
ChatGPT-5-Thinkingによると、ナッシュの年表は次のようになります。
なお、色が付いた年齢はナッシュが代表的成果を発表した年齢です。
1928年 | 0歳 | 6月13日、ウェストバージニア州ブルーフィールドで出生。 |
1945年 | 17歳 | カーネギー工科大学へ進学(奨学金)。化学工学から化学へ、化学から数学へ専攻を変更。 |
1948年 | 20歳 | カーネギー工科大で学士・修士取得、プリンストン大学大学院へ。 |
1950年 | 22歳 | プリンストンでPhD取得。「Equilibrium Points in n-Person Games」でナッシュ均衡を提示。〈良〉代表的成果。 |
1951年 | 23歳 | Annals of Mathematics に博士論文の拡張版(非協力ゲーム理論の基礎)。〈良〉成果。 |
1954年 | 26歳 | サンタモニカ公衆トイレでの「わいせつ行為の容疑」で逮捕(張り込み捜査)。起訴は取り下げ/機密クリアランス剥奪→ RANDコンサルタント職を喪失。〈悪〉重要転機 |
1954年 | 26歳 | C¹等長埋め込み定理を発表。〈良〉幾何解析の大成果。 |
1956年 | 28歳 | 滑らかな等長埋め込み定理をAnnalsに発表。〈良〉成果。 |
1958年 | 30歳 | 楕円・放物型PDEの解の連続性を公表。〈良〉解析の柱。 |
1959年 | 31歳 | 発症・初回入院:4月マクリーン病院入院、統合失調症と診断。MITを辞職。〈悪〉病状顕在化。 |
1961年 | 33歳 | ニュージャージー州立トレントン病院入院(治療)。〈悪〉入退院が続く時期。 |
1963年 | 35歳 | 離婚(アリシア)。〈悪〉家庭面の困難。 |
1968–69年 | 40–41歳 | 母のもとに身を寄せたのち、1969年に州施設へ措置入院(Nasar)など、重い時期。〈悪〉 |
1970年 | 42歳 | 最後の退院。元妻アリシアが自宅に「下宿人(boarder)」として受け入れ、プリンストンで聴講(audit)を許可。以後ゆっくり改善へ。〈良〉生活再建の起点。 |
1970年代 | 42–51歳 | Fine Hall(数学科棟)に通う日々。黒板への走り書き、廊下での議論、「Fine Hall の幽霊」と呼ばれる。〈中〉非公式な学内活動。 |
1978年 | 50歳 | ジョン・フォン・ノイマン理論賞受賞(ゲーム理論)。〈良〉再評価が進む。 |
1980年代 | 52–61歳 | 段階的に寛解。「妄想を知的に退ける」ようになったと本人回想。〈良〉精神面の回復。 |
1994年 | 66歳 | ノーベル経済学賞(ハーサニ、ゼルテンと共同)。〈良〉一般への知名度が一気に上昇。 |
1995年 | 67歳 | プリンストンで研究職に就任(有給・授業担当なし)。〈良〉安定した在職。 |
1998年 | 70歳 | Sylvia Nasar の評伝『A Beautiful Mind』刊行(VF記事抜粋も)。〈良〉物語として広く知られる。 |
2001年 | 73歳 | 映画『ビューティフル・マインド』公開/アリシアと再婚。〈良〉社会的名声が定着。 |
2015年 | 86歳 | アーベル賞(ニーレンバーグと共同:非線形PDEと幾何解析の根本的貢献)。〈良〉数学界での最上位顕彰。 |
2015年 | 86歳 | 5月23日、タクシー事故で逝去(妻アリシアと共に)。〈悪〉交通事故(夫妻とも乗客)。 |
- 8 12 18 28 30 38 42 48 58 60 68 72 78
- 己● 己● 庚● 辛● 辛● 壬〇 壬〇 癸〇 甲● 甲● 乙● 乙● 丙
- 丁 己● 庚● 庚● 辛● 辛● 戊● 壬〇 壬〇 癸〇 癸〇 己● 甲
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
確かに、●の付く時期にナッシュは代表的な成果を発表しています。
ただ、31歳以降も●や〇が付く時期が続きますが、代表的な成果は出ていません。
理論系の研究では若い時期の研究が重要で、年齢と伴に優れた成果は出にくくなる傾向があります。
よって、●や〇が付く時期が巡って来ても、高齢(50歳以上?)では数学的な大成果を上げることは難しいと考えられます。
なお、26歳の時の逮捕は、大運の強い金「官殺」から逃れるための衝動的行動(=食傷的な行動=発散)なのかもしれません。
ちなみに、1954年は「甲午」の年運です。
ナッシュの性格・人柄
ChatGPTによると、ナッシュの性格や人柄は以下のようにまとめられるようです。
- 8 12 18 28 30 38 42 48 58 60 68 72 78
- 己● 己● 庚● 辛● 辛● 壬〇 壬〇 癸〇 甲● 甲● 乙● 乙● 丙
- 丁 己● 庚● 庚● 辛● 辛● 戊● 壬〇 壬〇 癸〇 癸〇 己● 甲
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
ナッシュは「極端に独創的で、人付き合いは不器用—しかし晩年は驚くほど穏やかで親切」というタイプであったそうです(←―「甲」の特徴が関係しているのかもしれません。「甲=上昇志向、実直真面目・不器用・閃き・発想力・妄想・ビジョン・革新的・思いやり・優しさ・人情味・人間味・有機的・仲間」です)。
-
独創性と孤高:専門家が思いつかない別角度から問題を切り開く「発想の人」。若い頃は寡黙で一匹狼、プリンストン数学科では「Fine Hall の幽霊」と呼ばれたほど(←―「木=閃(ひらめ)き・思い付き・発想力」「食傷=閃き・アイディア・出力タイプ・才能発揮」です。命式の天干に陽干が多いので、孤高・一匹狼的になるのかもしれません)。
-
若き日の尖(とが)り/晩年の穏やかさ:若い頃は尊大で生意気に見られることもあったが、長い闘病と復帰を経て、晩年は「親切・思いやり・謙虚」と同僚に評されるようになる(←―尊大は「火」が関係しているかもしれません。また「金」が日干に隣接しているので論理的で鋭い面(攻撃的な面)がある可能性があります。それが時に生意気に見えたのかもしれません。「親切・思いやり・謙虚」は「水木=情緒性」や「官殺」が関係しているのだと思います)。
-
ねばり強さ(回復):30歳前後に統合失調症を発症しながらも、長い年月ののち症状をコントロールし研究現場に復帰(←―回復力は「土」が関係しているのだと思います。「土」には「元に戻す作用」があると言われています。「土=地道・コツコツ型・反復積み重ね」です)。ノーベル賞(1994)・アーベル賞(2015)につながる。
以下はGoogleのAIによる追加です。
若い頃の人物像(統合失調症の発症前)
- 非社交的で内向的: 幼少期から風変わりで、周りの子供達と上手く付き合えず、いじめの対象になることもありました(←―「六星占術の火星人=変わり者」「官殺=いじめ・控え目」です)。
- 孤立した天才: 自分のやり方で物事を進めなければ気が済まない人物でした(←―「火星人=マイペース」「土=マイペース」です)。数学の才能は傑出していましたが、周囲からは「天才」である一方、「普通ではない」「虫食い脳(人間性や社会性が欠けている)」などと評されていました(←―「天地の剋」の二面性(=異常と異能)のためでしょうか)。
- 傲慢で競争心が強い: 非常に高い知性を持ちながら、他人を見下すような発言をすることがあり、学術的な評価を得ることに執着していました(←―「強い火=上から目線・偉そうな態度」「食傷=言いたい放題・毒舌」「官殺=承認欲求=評価されたい」「強い財=負けず嫌いの強い性格」で説明できそうですが、ややこじ付けっぽいです)。
- 風変わりな行動: 授業を欠席したり、同級生の寝ている体の上を歩いて電気を消したりするなど、奇妙な行動の逸話が残されています(←―火星人のためでしょうか。「強い食傷=やりたい放題・遊び心」のためでしょうか)。
統合失調症発症後の人物像
- 妄想と偏執: 30歳頃に統合失調症を発症し、被害妄想や幻覚に苦しみました(←―「木=妄想」らしいです)。冷戦下のスパイ活動への恐怖などから、周囲を深く疑うようになります(←―「官殺=強迫観念」です)。
- 放浪と沈黙: 病状が悪化すると、大学での職を失い、一時はヨーロッパとアメリカを放浪しました。プリンストン大学のキャンパスでは、「ファインホールの幽霊」と呼ばれ、ほとんど会話を交わさずにさまよう姿が知られていました。
回復後の人物像
- 穏やかで謙虚: 長い闘病生活を経て、ナッシュは徐々に回復していきました。晩年には穏やかで温厚な人柄になったと伝えられており、伝記映画『ビューティフル・マインド』の自己中心的なイメージとのギャップに驚く人もいました(←―「土=柔和=穏やか」「官殺=控え目=謙虚」「木=思いやり・優しさ・人情味」「火=自己中心的」です)。
- 人間性への理解: 病気の経験を通して、今まで軽んじていた他者との関係や感情を理解することの重要性を学びました(←―大運が「強い金=合理的・機械的・無機的」の干支から「水木=情緒性」の干支に変化したことも関係があるのかもしれません)。
- 希望を与えた存在: 精神疾患を克服しながら偉大な業績を残し、多くの人々に勇気と希望を与えました(←―「火=周囲を活性化・暴露・影響力・拡散」が関係しているのかもしれません)。晩年は、妻アリシアとの再婚を含め、安定した人間関係の中で研究に復帰しました。
- 8 12 18 28 30 38 42 48 58 60 68 72 78
- 己● 己● 庚● 辛● 辛● 壬〇 壬〇 癸〇 甲● 甲● 乙● 乙● 丙
- 丁 己● 庚● 庚● 辛● 辛● 戊● 壬〇 壬〇 癸〇 癸〇 己● 甲
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
ナッシュの子供時代
ChatGPTによると、ナッシュの子供時代は次のようになるようです。
- 8 12 18 28 30 38 42 48 58 60 68 72 78
- 己● 己● 庚● 辛● 辛● 壬〇 壬〇 癸〇 甲● 甲● 乙● 乙● 丙
- 丁 己● 庚● 庚● 辛● 辛● 戊● 壬〇 壬〇 癸〇 癸〇 己● 甲
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
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孤独で本好きで内向的なタイプ:小さい頃から読書と勉強が好きで、同年代の子どもよりも一人で過ごす時間が長かったと記録されています(←―六星占術の火星人の性質が関している可能性が高いと思います。「丁=文学」らしいです)。
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早熟な学習者:母の後押しで早期読書・ラテン語、学年スキップなど学業を前倒し。高校最終学年には近隣の大学で上級数学を履修しています(←―IQが高いタイプだったのかもしれませんが、IQの高さは四柱推命では分からないようです)。
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「奇妙な動物」の絵を量産:第二次大戦期、ブルーフィールドの空気に影響されつつ、同級生の目には「奇妙でグロテスク」に見える動物の絵を描いていたという証言が残っています(←―火星人の「変わり者」の性質のためでしょうか)。
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爆発物いじり:15歳頃、友人たちと火薬や配管爆弾、即席の大砲作りに熱中。のちに友人の1人が単独で作業中に事故で亡くなるという痛ましい出来事が起き、少年期の「悪戯」はここで終わります(←―「食傷=遊び心・やりたい放題」が関係しているのかもしれません。なお「火=熱中・集中力」です)。
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社会性のぎこちなさと「からかい」への反応:早熟さと人間関係の不器用さから浮きがちで、孤立感を「尊大さに見える殻」で守っていた——という同級生の回想が伝えられています(←―「金=無機的・機械的・非情・冷徹さ・クール」「甲=実直真面目・不器用」なので人間関係で不器用なところがあったのかもしれません。また、「火」があるので、上から目線で偉そうな態度をとっていた可能性があると思います。また、「天地の剋」の「異常と異能」も関係しているのかもしれまん。また「官殺=いじめ」です)。
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本・チェス・音楽への没頭:読書とチェスに夢中で、バッハの旋律を口笛で丸ごと吹いていたという逸話がある(←―「丁=文学」「火=熱中・集中力」「食傷=趣味」が関係しているのかもしれません)。
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父:ジョン・F・ナッシュ Sr.(電気技師)
まじめで理知的。家庭は中流で安定しており、科学や数学への興味が育つ環境だったと伝記資料は描写します。 -
母:マーガレット・バージニア・ナッシュ(元教師)
とても教育熱心で実務的。高校最終学年には、近隣のブルーフィールド大学で上級数学を履修できるよう手配して後押ししたと記録があります。 -
家庭での関わり方(病気の前後)
少年時代のナッシュは「少し風変わり」と見られていたが、家族は才能を伸ばす方向で支えました(←―「天地の剋」の異常と異能のためでしょうか)。発症後は、とりわけ母が入退院の合間の世話や金銭面での支援を担ったと要約されています。
ナッシュの功績
ChatGPTによると、ナッシュが数学界で高く評価される理由は、次のようになるようです。
- 時 日 月 年 時 日 月 年 時 日 月 年
- 丁 甲→戊 戊 食 比→財 財 丁 甲 戊 戊
- ↑ ↑ ↑ ↑
- 乙←庚←丁 乙 比←官←食 比 卯 申 午 辰
ナッシュは「人が互いに出し抜こうとする状況の仕組み」を数式で解き明かし、さらに純粋数学でも難問に風穴を開けたから、高く評価されているそうです(←―何となく「財」らしい気がします)。
しかもその成果は今も日常のあちこちで動いています。
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ナッシュ均衡(ゲーム理論)
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要点:みんなが自分にとって最善の作戦を選び合い、誰も一人では得にならない状態が落ち着き先になる、という考え方(←―「財・官=損得」らしいです。「土=均衡・バランスを保つ=安定地」です)。
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詳細:駐車場でみんなが「空いていそうな列」に散っていく/値下げ合戦がある価格で止まる——「駆け引きの終点」を数学で定義して証明したのが革新的でした。
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影響:ネット広告の入札、オークション設計、価格設定、交渉、国際関係の戦略分析などに応用。
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「曲がった世界」を平らな空間に埋め込む(幾何学の大仕事)
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要点:しわしわの布(曲がった表面)を、破らず伸ばさずに三次元空間へ「はめ込めるか」という問題。
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詳細:ナッシュは「できる」を示し、しかも想像外のやり方(細かな折りたたみ=「くしゃっ」としつつ正確に合う)で証明。
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影響:幾何学・工学・コンピュータグラフィックスなどで形を扱う理論の土台を強化(←―「木・金=形あり」「土=土台」です)。
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「ギザギザの解」はどれだけ滑らか?(微分方程式の正則性)
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要点:熱や流体の方程式の解が、急にトゲのように発散しないことを示した成果。
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詳細:温度分布のような現象は、多少デコボコでも勝手に滑らかさを回復する——その「滑らかさの保証」を数学で確立。
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影響:物理・工学・金融モデルの信頼できるシミュレーションの基礎に。
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